個人事業主、フリーランスとして活動を始めた初年度には事業税の支払いと予定納税がありません。
しかし、2年目になりますと、事業税の支払いと予定納税の支払いが発生します。
そのため、税金の支払いタイミングが異なってきますので、キャッシュフローに注意する必要があります。
月商をそのまま生活費として利用している人は特に注意です。
税金を納めるタイミングでお金が無い!なんてことにならないようにしましょう。
月商から納税枠、経費枠、余剰枠、生活費枠としっかりお金の管理をしましょう。
本記事では予定納税について紹介したいと思います。
予定納税とは
予定納税とは、前年度の確定申告で算出された所得税をもとに、「今年度の所得税も同じぐらい納めることになるはずだ」という予測をもとに今年度の確定申告より前に納税する仕組みのことです。
予定納税の対象者は前年度所得税が15万円を超える方が対象になります。
詳細はどこで確認すればよいかというと、国税庁のWebページですね。
予定納税額はいくら納めればいいの?
具体的にいくら納めるかといいますと、前年度のおおよそ2/3ぐらいになります。
例えば前年度の所得税が18万円だったとすると、12万円を先に納める必要があります。
詳細は税務署からの通知に記載されております。
予定納税額はいつ納めるの?
予定納税を納める時期は、毎年7月と11月の2回に分けて納税する必要があります。
1年目は所得税の支払いタイミングは確定申告の後になりますので、2020年の収入に対する所得税は2021年3月~4月の支払タイミングになります。
しかしながら、2年目となりますと、2020年の収入に対する所得税の支払いタイミングは2020年7月、11月と確定申告後の2021年3月~4月になります。
※ 2020年はコロナ禍により確定申告の時期が1か月遅れているため、予定納税のタイミングも1か月ずれています。
源泉徴収されている場合でも納める必要はあるの?
予定納税は源泉徴収されていても支払う必要があります。
フリーのシステムエンジニアであれば源泉徴収されることはあまりありませんが、仮に2年目のお仕事が源泉徴収されている場合、報酬額のうち100万円以下については約10%、報酬額の内100万円を超える部分については約20%を徴収されます。(お客様側の経理都合で源泉徴収される場合があります。)
上記の支払いを行っても予定納税は支払う必要がありますので、前払いしなければならない所得税額が1年目よりも非常に大きくなる場合があります。
もちろん確定申告で払い過ぎた所得税は還付されるわけですが、支払いタイミングが前倒しになっている分、1年目と同じ感覚でお金の管理をしているとキャッシュフローが大きくことなるため必要なタイミングでお金が無いという事態が発生する可能性があります。
例えば前年の月商70万円程度、今年度は月商70万円で源泉徴収有りとなると、毎月7万円の納税が発生し、これだけでも84万円先に納税しなくてはなりません。さらに予定納税額をあわせると100万円程度先に納める必要があります。
トータルの収入としては問題なくても、支払いタイミングが前倒しになるといきなり生活苦になる可能性があります。
まとめ
- 予定納税とは前倒しで納める所得税
- 予定納税の対象者は前年度所得税が15万円を超える方
- 予定納税を納める時期は、毎年7月と11月の2回
- 予定納税は源泉徴収されていても支払う必要がある
- 支払いタイミングが前倒しになるため、キャッシュフローに注意
1年目と2年目は納税タイミングが異なりますので、キャッシュフローに注意してお金の管理をしっかりしましょう。